経方方証縦横における桂枝加芍薬湯の「弁証要点」と「仲景方論」は以下の通りである。
弁証要点
本方の臨床応用における要点として、以下のように記載されている。
- 芍薬倍量による和裏:本方は芍薬の用量が桂枝の倍となっており、「裏を和す(和里)」ことを主眼としている。
- 臨床での使用目標:臨床においては、桂枝湯証に「腹満時痛(腹部が張って時々痛む)」を兼ねるものに用いられる。激しく押されるのを嫌がる(拒按)わけではないものの、押すと弾力があり、患者自身が不快に感じる者に適応される。
- 他方との鑑別と適応:桂枝湯、桂枝加桂湯、桂枝加芍薬湯の3方は薬物構成は全く同じであるが、主治する病証が異なる。桂枝加芍薬湯は「脾の瘀血の軽証」を主治し、みぞおちや腹部(脘腹)に時々痛みがあり、その痛みが固定して移動しないことを特徴とする。処方中の芍薬が3両から6両に増やされているのは、脾の絡脈を通じさせ、瘀滞を解消する(通脾络化瘀滞)働きがあるためである。
仲景方論
張仲景の『傷寒論』からの引用として、以下の1つの条文のみが記載されている。
『傷寒論』第279条:「本(もと)太陽病、医反ってこれを下し、因って腹満し時に痛む者は、太陰に属す。桂枝加芍薬湯がこれを主治する(本太阳病,医反下之,因而腹满时痛者,属太阴也,桂枝加芍药汤主之)」。
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