毎日午前7時にブログ更新

小瀉肝湯の処方構成と適応症状

漢方医学

小瀉肝湯(しょうしゃかんとう)
枳実芍薬生姜各3両

 経方医学において経方医学薬論(p30)を観ると枳実は破気,行気,下気で脈外の気を絡から肝心の方向に還流する。隔の出入の“入”を主る。心下の昇降出入の“降・入”を主る。
 同様に(p55)で芍薬は脈中の営血を“絡’’から肝,心の方向へ帰す。また心下から小腸・勝眺へ粛降する(第2粛降)。その結果として肺から心下へ粛降する 以上生理的気津,および病理的水湿,水飲,気を降ろす。 胃気の過剰な上昇,および胃熱を降ろす。胃の生理的な気津液を腎に供給する。膜理における皮から肌へのミクロの粛降を行う。肌気および肌水を肌の還流路を経て心下に導く。8胃気の過剰な外方へのベクトルを内下方に向ける。 膈の出入の“入”を推進する。脈中の営血を絡から帰すと同時に,脈外の気の還流も行う。 肉,筋,骨,およびその周辺の水湿を,肌の還流及び脈外の 気の還流にて去る。 これらの結果、肌,肉,筋,骨の清熱を行う。 血中の過剰な水を心→肺→胸→心下→小腸-→膀胱へと 粛降する。
 また同様に(p23)生姜は胃気を鼓舞し五臓六脈,全身に供給する。 胃飲をさばく。 多量の生姜は止吐作用を発揮する。

 では、小瀉肝湯とはどのような症状に使用するのか。 

治肝实两胁下痛,痛引少腹迫急当有乾呕者方

 つまり意訳すると、肝実で両肋骨下の痛み、腹がが引っ張られるような痛み、吐き気がある者の為の配薬ということになる。第二弾へ続く。

コメント

タイトルとURLをコピーしました