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大瀉肺湯の病機

漢方医学

大泻肺汤

治胸中有痰涎,喘不得卧,大小便閉,身面肿,迫満,欲得气利者方:

葶苈子熬大黄芍药各二两甘草炙黄芩乾姜各一两

右六味,以水五升,煮取二升,温分再服,日二服。

胸中有痰涎

胸中に痰涎あり

喘不得卧

喘息で臥位になれない。

大小便閉

大小便とも出ない

身面肿

体顔とも浮腫

迫満欲得气利

ガスと混じり排便したくなる

 

 症状と経方医学に記されている症状を鑑み、病機として結胸(経方医学4江部洋一郎東洋医学出版社p3-)かそれに近い粛降障害に胃気不足の合併を想定した。

 胃気不足で生じた胃飲は心下、胸中に登り痰涎と化している。強い粛降障害があり、肺の通調水道作用(経方医学6 江部洋一郎 東洋医学出版社 p105)まで失調している。総じて還流障害であるのでよ浮腫となる。

 第二粛降障害、胃気不足で胃津も不足して大小便が少なくなる。しかしそれでわずか鼓舞された胃気が小腸気が少し供給される(胃気は心下から胸には結胸があるため供給し難い)。よって残便に対してガスを伴った不完全な排便をする。胃気が消費し尽くすと止まる。

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