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瘀血はどこにいくのか

漢方医学

『中医臨床』の2026年6月号で久病についての特集があった。久病といえば瘀である。もちろん特集内でも、瘀血についての解説が散見された。

これまでは瘀血を診断し、化瘀剤を繰り返し投与してきたが、これを機会に経方医学の視点から「瘀」について考えることとした。

そもそも、瘀血はどこでどのように化瘀され、どこを通って脈絡外に排泄されるのだろうか。

瘀血は営で出現する(外傷の場合は血管外)。ここで何らかの原因によって質的な変化を経て、瘀血となる。例えば、温病であれば熱によって、あるいは心の推動低下からの気虚や、肝の疏泄低下からの気滞によって血が停留することで瘀血が出現する。

経方医学において、古くなった血(瘀血など)が「狭義の血中の濁」へと転化され、体外へ排泄されるまでの工程は、主に「肝→血室→大腸」というルートをたどると想定されている。

具体的なプロセスは以下の通りである。

  1. 肝における転化(蔵血の過程)
  2. 血(広義の血)は閉鎖された血脈の中を循環しているため、古くなった血をそのまま血脈の外へ捨てることはできない。そこで、血脈の循環系において、肝が「蔵血」を行う過程で古くなった血に作用を及ぼし、脈管外へ処理・排泄が可能な状態である「狭義の血中の濁」へと質的に転化させる(『経方薬論』p72)。
  3. 血室への移行
  4. 肝において処理可能となった血中の濁は、脈外へと出るために「血室」(骨盤腔内や腸間膜の静脈叢など、血液をプールする機能を持つ場所。絡の集合体である(『経方医学5』p85))へと送られる(『経方薬論』p72、『経方医学5』p87)。
  5. 大腸からの排泄
  6. 血室に集められた血中の濁は、腸の絡(細い血管)などを通じて大腸へと運ばれ、最終的に大便に混じる形、あるいは下血として体外へ排出される。
  7. ※女性の場合は、これに加えて血室から子宮を経て、経血(あるいは下血)として排出される特殊なルートも存在する(『経方薬論』p72、『経方医学5』p88)。

 

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