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入門!新規発症持続性連日性頭痛の漢方治療

漢方医学

頭痛は奥深い。これまで数多くの症例を診てきた。診すぎて本を執筆したほどだ(共著ではあるが)。

そんな私であっても「まだまだだ甘いな」と思わされた頭痛がある。それが「新規発症持続性連日性頭痛(New Daily Persistent Headache:NDPH)」だ。冗談のような名称だが、これは正式な診断名としてカルテに記載できる。

その診断定義がなかなか興味深い。「明確に発症した日を明瞭に想起できること」「発症から24時間以内に持続性かつ非寛解性の痛みとなり、それが3ヶ月を超えて持続していること」を問診で確認し、さらに検査で他の二次性頭痛を除外して診断する。

先日、10歳代の女性が来院した。感冒による咳嗽をきっかけに、ある時点(明瞭!)から2週間程度、頭痛が続いているという。「痛みは弱くなることがほとんどなく、常に継続している。助けてほしい」との訴えであった。

頭部MRIを撮影したが、明らかな病変は見当たらない。放射線科の読影医の所見も同様であった。当時、私は内科外来をしていたので時間的に余裕がなかった。当初は痛み止めでも処方しようかと考えたが、患者は「カロナールは無効だった」と先手を打ってきた。症状から判断するに、片頭痛でも群発頭痛などでもない。ふと「これはNDPHではないか」という疑念が頭をよぎった。とりあえずの対応として、「これで治らなければ漢方外来へ」という気持ちで、川芎茶調散を処方し、漢方外来を予約させた。

その3日後、患者が発熱外来を受診してきた。偶然にもその時の担当医は私であった。患者は「もう頭痛はありません。その節はありがとうございました」と伝えてくれた。予約した漢方外来はキャンセルした。

前述の通り、NDPHの定義には「頭痛が3ヶ月を超えて持続していること」という条件がある。今回の方の場合は期間が2週間程度であり、厳密に言えば診断基準には合致しないかもしれない。しかし、漢方の即効性に改めて感銘を受けた。今後も同様の症状を訴える患者には、漢方を積極的に活用していきたい。

 

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