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喉が痛いと首が痛いヒトがきた

東洋医学

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 その方は喉が痛いとおっしゃって来院された。

 80歳代の方。耳が遠い。

 カルテをめくると今年の2月からの症状。

 喉が痛い。まず思い浮かべるのは武漢熱だ。インフルだ。感冒だ。

 記録をみると喉が痛いといって受診する度に抗原検査を繰り返されていた。

 採血は勿論頸部MRIも実施されていた。でも何にもない。

 これまでいわゆる抗菌剤は勿論のこと鎮痛剤を処方されていた。結果は無効。 

 そんなこんなで、酷暑の8月、今その方は目の前にいた。

 にこにこしながら語る。

 喉が痛い、水を飲んでも痛くない。痛いのはここと、ここ、と。

 おお、カルテの記録通りだ。

 私がため息交じりに、鑑別診断の迷宮に入り込む心の準備をしていた、まさにその瞬間のこと。

ひとつ、カルテにはない異なることを思い出したように口にした。

「サロンパスを貼ると、ちょっと良いんだけどね。」

??????

この方、喉ではなくて首の筋肉が痛むのではないか。

そこで痛点を探してこりスポッとを張る。

「今は、ぜんぜん痛くない」

ああ、首が痛かったのね。

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