80歳代女性。
内科外来を受診。
定期処方を処方するだけであったところ、少しの間を開けて、ココが痛むと指さした。
右肋骨弓部だ。
押すと途端に痛み出す。
肋骨弓下ではない。
この感触は肋骨骨折だなと判断。
実は内科受診後、整形受診もするという。
そこで整形で写真を見てもらえればと、胸部CTのオーダーをした。
そこで、連れの娘さんに言われた。
「咳するだけで肋骨折れるんですか?」
それはないと言った。
「咳すると痛がるんですよ。それって咳で骨折したのではないのですか?」
ああ、なるほどそういうことか。
「はい。骨折すると少し動いたり、咳したり、鼻を啜るだけで痛みます。」
そう言うと納得してくれた。
症状だけを横断的に見ると因果の逆転が起こりうるのだ。
この例は面白い。
メモしておこう。
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