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鎮痛を伝統医学で探求する

刺絡療法

中医臨床のバックナンバー2024年9月号を読んでいたら面白い記事にひかれた。

「五行理論の整形外科疾患(小阪医院 曺 桂植)」である(中医臨床2024年9月号p58-)である。

以下はあくまで私が知識として活用するための、私なりの解釈である。著者の意ににそぐわなかったり誤りがあった場合、全て私に責任がある。

痛みについて気血水津液に分けて整理している。脈管系、表層、裏層について、気血津液にわけて関わりを示している。そしてここからが面白い。

臓腑から見た関わりとして、以下の3段階の提示があるのだ。

肺・脾

方剤例:麻杏薏甘湯

肺・脾・肝

方剤例:川芎茶調散、薏苡仁湯

肺・脾・肝・腎

方剤例:疎経活血湯

整形外科の初期治療では肺、脾の機能を活性化することで治癒させることが出来ます。進行すると、外感邪は肝、腎に侵入して難治性の整形外科疾患に進行します(2024年9月号p63)。

とある。

つまり下になるほど多くの深いところまでの臓腑の影響を及ぼしていくのだという。

痛む病機を邪の侵入に見立てて、中医学を駆使して表現している。しかも採用している方剤はエキス剤として保険適応で処方可能なものばかりだ。

私は経方医学に依存しているので、そのままの用語や思考経路をマネすることは出来ない。例えば脾ではなく、胃である。気や津液の運化についてはより経方医学の気の流れを意識するだろう。

だから私の場合、脈管系、表層、裏層を保つのを妨げるのは何か、という視点をより意識しようと思う。

そして全ての機能に関わるのが肝であり、それが自律神経作用、副交感神経様作用と言い切っているところがとても素敵だ(2024年9月号p59)。つまり肝の状態、働きを意識して刺絡の方針、つまり交感、副交感亢進神経亢進の状態を把握して配穴していけばいいのではないか。

これからもっと情報を整理していきたい。

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