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『経方方証縦横』に学ぶ小建中湯の注家方論と医案

漢方医学

『経方方証縦横』において、小建中湯の弁証要点および仲景方論は以下のように記載されている。

弁証要点

  • 構成の意図
  • 本方は桂枝湯の芍薬を倍量にし、飴糖を加えて構成されている。桂枝湯の加味方として名付けられていないのは、その治療の重点が「解表」ではなく「建中」にあるためである。
  • 応用範囲と症状の特徴
  • 虚寒性の腹痛で、痛みが時々起こり、押すと痛みが軽減し、腹部が軟らかい(濡軟)状態に適用される。口渇があっても必ず熱い飲み物を好み、舌は淡赤または淡白で苔は白滑、脈は弦緩で渋を呈する。
  • 臨床での使用目標
  • 自汗・盗汗、黄胖病、虚労証、虚寒型の腹脹などの疾患において、脾胃虚寒や中気下陥と弁証されるものであれば、すべて本方を用いて治療できるとされている。
  • 桂枝甘草湯との鑑別
  • 本方と桂枝甘草湯はどちらも心悸(動悸)を治療できるが、本方が主治する心悸は「心気血虚」によるものであり、心悸・心煩・短気を主要な特徴とし、気血を補うことに治療の重点を置く。一方、桂枝甘草湯が主治する心悸は「心陽虚」によるもので、動悸してみぞおちを手で押さえてもらいたがる(喜按)ことを特徴とし、陽気を温補することに重点を置く。

仲景方論

張仲景の『傷寒論』からの引用として、以下の2つの条文が記載されている。

  • 『傷寒論』第100条
  • 「傷寒、陽脈渋、陰脈弦、法当に腹中急痛すべし、先ず小建中湯を与う。差(い)えざる者は、小柴胡湯之を主る(伤寒,阳脉涩,阴脉弦,法当腹中急痛者,先与小建中汤;不差者,小柴胡汤主之)」。
  • 『傷寒論』第102条
  • 「傷寒二三日、心中悸して煩する者は、小建中湯之を主る(伤寒二三日,心中悸而烦者,小建中汤主之)」。

 

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