朝食を食べると昼まで強い眠気に襲われる体質を避けるため、そして細胞の自食作用に関わるmTORを抑制するため、日々のルーティンとして16時間断食を継続している。さらに「16時間ではmTOR抑制には短い」という論文の知見を踏まえ、水曜日から木曜日にかけて週に一度の「24時間断食」を取り入れてきた。
しかし、現在の体重が75.8kgで安定し、腹囲の引き締めを中心とした体組成の改善(ボディリコンポジション)へとシフトしている現在のフェーズにおいて、この24時間断食はいったん終了することとした。
その理由は、最新の科学的データと自身の目標を照らし合わせた結果、明確なデメリットが存在すると判断したからである。具体的には以下の3点に集約される。
- 減量効果は「毎日のカロリー制限」と大差がない
24時間断食(丸1日食事をとらない日を設ける手法)は、短期的なダイエットとしては確かに有効である。しかし、半年以上の中長期的なスパンで比較すると、毎日のカロリー制限と比べて体重減少効果に有意な差はなくなることが分かっている。肥満者を対象とした研究でも、隔日断食と毎日の一定のカロリー制限とで、体重減少や体組成の改善に長期的な優位性は確認されていない。
- 最大の懸念点「筋肉の減少」と「体脂肪の停滞」
筋肉の維持・増強を目指す上で、これが最も致命的な理由である。ある厳密な研究で、「24時間断食(1日断食し、翌日に必要カロリーの150%を摂取)」と「毎日のカロリー制限(毎日必要カロリーの75%を摂取)」のトータルカロリーを同条件にして比較したものがある。
結果として、毎日一定の制限を行ったグループは減少した体重のほとんどが「体脂肪」であったのに対し、24時間断食グループは体脂肪の減少幅が少なく、代わりに「筋肉(除脂肪体重)」が同程度減少してしまった。長時間の栄養枯渇は、アミノ酸をエネルギーとして利用する働きを強め、筋肉の分解を促進するリスクが高いのである。
- 代償反応による「NEAT(非運動性身体活動代謝)」の低下
さらに上記の研究では、24時間断食を行ったグループにおいて、無意識のうちに日常の軽い身体活動量(NEAT)が減少することが確認されている。長時間の断食によるエネルギー不足に対し、体が防衛本能を働かせて「エコモード」になってしまうためだ。結果として総消費カロリーが下がり、かえって脂肪燃焼効率が悪化してしまう。
結論:mTOR抑制と筋肉維持のトレードオフ
もともと24時間断食を導入したのは、16時間ではmTORの抑制が不十分かもしれないと考えたからであった。確かに断食時間を延ばせばmTORはさらに抑制されるだろう。しかし、最新の知見によればmTORの抑制自体は12〜16時間の絶食で開始される。これ以上の長時間の断食は、筋肉の減少という大きすぎる代償を伴う。
筋肉を削ってまで過度なmTOR抑制を追求することは、現在のボディメイクの目的に合致しない。よって、日々のコンディションを保ち、最低限のmTOR抑制効果も得られる「16時間断食」は継続しつつ、筋肉を落とすリスクが高い「24時間断食」はここで終了とする。今後は、1回2スクープで50gのプロテイン補給といった日々のタンパク質摂取量を正確に担保し、筋肉の維持・増強と腹囲の絞り込みにフォーカスしていく。


コメント