杖道を熱心に稽古している方たちにうかがいたい。
小指が痛くてしょうがないという方、いらっしゃいませんか?
長年稽古を続けていて、一つ困っていたことがある。稽古を重ねれば重ねるほど小指が激しく痛み、その痛みをなんとかごまかしながら稽古を続けている……そんな状態だ。
「小指で杖を掴んでいる以上、痛むのは杖術を稽古する者の避けられない宿命だ」と、半ば諦めていた。
しかし、最近その感覚が劇的に変わった。きっかけは、ある太刀の指導の一言だった。
太刀の操作において、柄(つか)の端を「小指球(母指球に対する小指側の肉厚な部分)」に置くよう習った時のこと。そのついでに、「これは杖も一緒だよ」と何気なく教わったのだ。

半信半疑で試してみた結果、驚くべき変化が訪れた。
まず、長年の悩みであった小指の痛みが嘘のように消えたのである。
それだけではない。杖を握る感覚そのものが根本から変わった。
これまでは小指で杖を「引っ掛けて」いたが、今は小指で握りはするものの、そこが力の支えや力点ではなくなった。小指から「解放」される感覚がある。
特筆すべきは、打ち込み時のフォームだ。
これまで理想のフォームに形を合わせようと必死になっていたが、今は違う。手の内の意識を変えたことで、相手に対して杖をギリギリまで倒さずに打ち込めるようになり、身体の使い方が「その動きそのもの」にならざるを得ない形へと自然と導かれていく。
これは、理想の形を追い求めるのではなく、身体の理(ことわり)に従った結果、必然的にその形に収まっていく感覚だ。
まだこの「新しい手の内」を実践し始めたばかりである。修正前と後で、今後どのような技術的な変容が起こるのか。今の私にはまだ分からないことも多い。しかし、杖道の本質に一歩近づけたという確信はある。
今後、この変化によって私の杖道がどう進化していくのか。日々の稽古を通じ、また改めて皆さんに報告したいと思う。
「握る」から「乗せる」へ。杖道中級者を脱却する手の内


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