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小瀉肝湯、大瀉肝湯の違い

漢方医学

小瀉肝湯と大瀉肝湯の違いは何だろう。
共通するのはどちらも膈邪があることである。症状の違いや配薬の差で、生薬の役割や期待する働きの差を見る。

配薬の差を見ると
小瀉肝湯
芍薬、枳実、生姜各3両
大瀉肝湯
芍薬3、枳実3、生姜1、甘草3、大黄3、黄芩3両

まず、配薬名だけ見ると大瀉肝湯は小瀉肝湯加甘草黄芩大黄である。ただ小瀉肝湯のままの加減ではない。以前説明したとおり生姜(リンク)である。
だから小瀉肝湯と大瀉肝湯の共通した配薬は
芍薬、枳実各3両
である。

再度症状から見てみる。条文を再度列挙する。
小瀉肝湯 治肝实两胁下痛,痛引少腹迫急時乾呕者方
大瀉肝湯 头痛目赤,多恚怒,胁下支满而痛,痛连少腹迫急无奈
脇痛と腹痛は共通する。
吐き気の有無は先述通りである。
大瀉肝湯ではぷんぷんいつも怒っている。また頭顔部の症状がある。腹痛が小瀉肝湯と比べて強そうだ。先述通り小瀉肝湯と比較して生体側の反応として胃気が鼓舞される。つまり、膈熱の程度の差は胃気の鼓舞の有無の差ではないか。

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