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さしあたっての竹筎を理解

漢方医学

 師匠が臨床的に非常に参考にしていた老中医の一人に張錫純がいる。

医学哀中参西録にその理論と治験が注ぎ込まれている。

近年和訳の出版が複数あり大変読みやすくなった。

あらためて見ると経方医学と合い通じる部分があり、私も大変参考にさせていただいている。

当該本に、竹筎についての記述がある。著作権の問題?もあり、今回のテーマに沿った一部のみ抜粋する。

竹筎解

竹筎は,味が淡で性は微涼であり, 胃鬱を開いて背中上逆の気を降して下行させる(胃気は一息一息下行するのが正常である)ので、嘔吐を治し吐血・紐血 〈じくけつ〉を止める (いずれも降胃の効能である).

≪金匱要略≫では 「婦人乳中に虚し, 煩乱嘔逆す」 に竹皮大丸で治すが、竹皮とは竹茹である。 竹の皮であり涼で下降するので, 清肺利痰し三焦水道を通して膀胱に下通させ、 通利小便の要薬であり, 竹葉と同じ効能をもつが働きは竹葉より数段勝れている(以下略)

医学衷中参西録を読む 単行本 神戸中医学研究会 訳編(2001)医歯薬出版株式会社pP484

竹筎が竹葉より勝っているというのは多分、この条文内のことに限ってだと考えた。でも待て、竹葉と待避していくのも良いかも知れない。

そこでさらに実践漢薬学を参考にして、竹葉に手伝ってもらい竹筎の役割、機能を以下の通りにまとめてみた。

竹葉竹筎どちらもイネ科のハチクで竹葉(葉)も竹筎(茎)も胃を清熱し、利尿させる。竹葉は心火を清して胃を生津させる。一方、竹筎は肺熱、胃を化痰し降胃する。また竹筎は涼血止血作用を持つ(実践漢薬学 三浦於莵著 東洋医学出版社p75,250)。

   これでいいかと師匠に聞きたかったな。

とりあえず、このままで行こうと思う。

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