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柴胡の使用判断を厳密に使えること

漢方医学

 膈不利が明らかな場合、柴胡や紅附子、蒺梨子などを根拠を持って使う。あるいは症状や脈を見て疎胆(疎肝)が必要な時もだ。
 久しぶりに師匠のありし日々のビデオを見直している。それは勿論経方医学の講演会だ。
 見るたびに新しい発見があり、恥ずかしい限りだ。
 それは冷え症の講演。師匠のオハコの一つ。もう何周目だろう。

 その症例において症状や腹診から膈不利は明らかだ。しかし、茯苓甘草湯をほぼそのまま適応していた。茯苓、甘草、桂皮、生姜だ。それで冷え症を治した。正証であれば鑑別点は恐らく厥の有無だ。指先の冷えの自覚と他覚的症状として冷たさがあれば適応ということだろう。


 しかし、だ。臨床の場でこれを思いつくものなのか。
 確かに桂皮は下膈を疎胆はする。さらに脈外の気を推進する。しかし柴胡は上中下膈全てを疎胆。柴胡は楽なのだ。柴胡を入れずに治す自信は私にはまだない。使わないで良い理由が知りたい。いつか分かるのだろうか。


 師匠の腕になるまで悔しいけど程遠い。

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