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【輔行訣】小白虎湯を経方医学で読む

漢方医学

配薬は白虎湯で症状は白虎加人参湯証に近い。

条文を挙げる。

小白虎湯

治天行熱病,大汗出不止,口舌乾燥,飲水數升不已,脈洪大者方:

石膏如雞子大,綿裹知母六兩甘草炙,二兩粳米六合上四味,以水一斗,先熬,粳米,熟訖,去米,内諸藥,煮取六升,溫服二升,日三服。

意訳する。

以下の者を治す。

天行熱病

外感病で熱を伴う病

大汗出不止

発汗多量で止まらず

口舌乾燥

舌が干燥

飲水數升不已

多く飲水して止まらない

脈洪大

洪大脈

 白虎湯類については経方医学4p237に、白虎湯と白虎加人参湯証の差については同p239に解説されている。

 症状も脈証も白虎加人参湯証に軍配が上がる。白虎湯に人参を加えるのは、白虎湯に比べて胃津不足が顕著になったものであり、病機として連続しているのかもしれない(同239)。張仲景の工夫なのか、また別方で後で出てくるのかは不祥である。

 病機を経方医学で察すると、胃熱が強く、守胃機能が失調して心包、肌へ過剰に向かい、発汗や熱が出現。胃津が焼灼くされて口渇も強い。脈も洪大となる。

 治方としては、胃熱をさますため石膏、知母を用いる。甘草粳米で守胃して、知母、粳米で胃津を作る。

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