山椒が欲しい。
いやウナギを食べようとして、山椒がないのに気付いた訳ではない。
当帰湯を重点的に見ているうち、処方したくなってきたのだ。
当帰湯の構成生薬(私が採用する)は
当帰、半夏、桂皮、厚朴、芍薬、人参、黄耆、山椒、甘草、乾姜
である。
そう。山椒が入っているのだ。
思えば山椒は、東北に戻ってきてから思えば処方したことがない。
ということは逆に、下焦の痛みについて生薬処方であまり関わっていなかったことになる。まあ、当たり前か。東北にも取ってから大体、消化器系の医師たちが充実していたから。また胸腹部の痛みはだいたい小陥胸湯や柴胡系、木防已湯系で事足りていたから当帰湯の発想はなかったな。
しかしここにきて、消化器系の医師に託しても症状の軽減に繋がらない症例が増えてきてしまった。念の為にもうしておくが決して消化器系医師のレベルが落ちたわけではなく、たまたまそのような方達が増えただけである。
腹痛の処方はいくつか手はある。桂枝加芍薬湯系、血府逐瘀湯系は結構なバリエーションがある。しかし、大建中湯系というか、当帰湯系がない。
満を持して山椒を申請することとした。
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