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傷寒論金匱要略の「上気」関連条文から

漢方医学

「上気」という用語は傷寒論には存在せず、金匱要略に13箇所ある。

上気には呼吸器症状と消化器症状がある。咳や喘息症状と吐気、嘔吐である。呼吸器症状(呼)、消化器症状(消)で見ていく。

臓腑経絡先後病脈証第一

(5)師曰:息揺肩者,心中堅;息引胸中上気者,咳;息張口短気者,肺痿唾沫。(呼)

(13)問曰:陽病十八,何謂也? 師曰:頭痛、項、腰、脊、臂、脚掣痛。陰病十八,何謂也? 師曰:咳、上気、喘、噦、咽、腸鳴、脹満、心痛、拘急。五臓病各有十八,合為九十病,人又有六微,微有十八病,合為一百八病,五労、七傷、六極、婦人三十六病,不在其中。(呼)

肺痿肺癰咳嗽上気病脈証并治第七

3)上気面浮腫,肩息,其脈浮大,不治,又加利尤甚。(呼)

(4)上気喘而躁者,属肺脹,欲作風水,発汗則愈。(呼)

(6)咳而上気,喉中水鶏声,射干麻黄湯主之。(呼)

(7)咳逆上気,時時吐濁,但坐不得眠,皀莢丸主之。

(呼)

(10)大逆上気,咽喉不利,止逆下気者,麦門冬湯主之。(呼)

(13)咳而上気,此為肺脹,其人喘,目如脱状,脈浮大者,越婢加半夏湯主之。(呼)

(14)肺脹,咳而上気,煩燥而喘,脈浮者,心下有水,小青竜加石膏湯主之。(呼)

(15)肺癰胸満脹,一身面目浮腫,鼻塞清涕出,不聞香臭酸辛,咳逆上気,喘鳴迫塞,葶藶大棗瀉肺湯主之。(方見上,三日一剤,可至三四剤,此先服小青竜湯一剤乃進。小青竜湯方,見咳嗽門中。)(呼)

驚悸吐衄下血胸満瘀血病脈証并治第十六

(6)夫吐血,咳逆上気,其脈数而有熱,不得臥者,死。(呼)

(24)夫六府気絶於外者,手足寒,上気,脚縮;五蔵気絶於内者,利不禁,下甚者,手足不仁。(?)

以上となる。

明らかな消化器症状に関連した条文は無かった。

ここで、江部洋一郎氏の主張した上気はどのように解釈するのか。

アンテナをはっていて、新たな知見を得たら、報告したい。

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