竹筎がイマイチわからない。
いや、わかったつもりだった。
そもそも経方医学の処方なのにわからない。
経方薬論でもなぜか竹筎は記述がない。
竹筎といえば竹筎温胆湯である。
これは万病回春が出典で使い方は味わい深いのだけど、肝心の竹筎が良くわからない。
長引く肺炎症状だけでなく心にも影響する方剤で捉えどころが無い。
よって、 その 経方医学てきな解釈は方剤で垣間見なくてはならない。
竹筎を使用する方剤は橘皮竹茹湯と竹皮大丸である。
嘔吐噦逆下利病脈証并治第十七
(23)噦逆者,橘皮竹茹湯主之。
婦人産後病脈証治第二十一
(10)婦人乳中虚,煩乱嘔逆,安中益気,竹皮大丸主之。
竹皮大丸に解説は残念ながらない。症状として橘皮竹茹湯と共通するのは胃気の上逆がある。
橘皮竹茹湯を見てみる。
橘皮竹筎湯の方剤解説の中に、竹筎の甘寒でもって胃の虚熱をせいし、とある(経方医学6p99)。
これらのことから、少なくとも胃気の上逆に使用して良いこと、さらに清熱があることが分かる。
また、手元の本草では清熱化痰止嘔であり、胃熱による嘔吐に用いる。また、熱痰による抑欝状態、煩悶、不眠、易驚によいという。(漢薬の臨床応用 中山医学院 編 神戸中医学研究会訳・編 医歯薬出版株式会社p450)。胃熱による痰飲だけではなく、肝や心へ熱が移ったときに起こる症状にも良さそうだ。
これをきっかけに竹筎の使い方を整理しよう。
竹筎温胆湯はやたら配薬が多いので機会があれば温胆湯から見てる。
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