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輔行訣修正

漢方医学

 私のチャイナ語力不足とはやる気持ちから、本文をずんずんと読み進めていました。
 仮に、その記述がその通りだと仮定して経方で解釈していくことを方針にしておりました。その中で不可解な文言に悩まされていました。それは「一方」や「当从」です。輔行訣の写真を見ても何故かこの文言はありません。不思議には思っていました。
 それは大補肝湯の解説文を読み、気付かされました。その部分は現代の研究者達の注です。
 輔行訣に甲乙本がある。このことはこれまでも知っておりました。問題は次です。甲本は違う言葉に置き換わっていると書かれていました。方剤名や配薬などです。
 例えば、代赭石は牡丹皮へ、大棗は著預、鼓は山茱萸に書き換えられているというのです。そこで御丁寧に「一方××当从」としていたのです。大補肝湯になるまでこの注はなく、私自身気付かなくて突き進んでいました。
 そういうことですので、今後の底本は乙本がとりあえず良いようです。配薬については原文を引用するとき「一方××当从」部分も書きますが、それは経方医学による解釈には加えないようにしようと思います。見直してみると小補肝湯のみの問題になります。それにしても研究者というのは改めて素晴らしいと思いました。
 まとめますと
1 底本は輔行訣五蔵用薬法要(衣之鏢ほか学苑出版社)とし、今後は経方医学による解釈乙本を採用する。
2 これまで該当する輔行訣方剤の経方医学による解釈を変更する。
 ということで小補肝湯を修正します。

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