本日ついに受診されなかった。
動悸の方。
元々、倦怠感と動悸で受診した方であった。
勿論西洋医学的な検査はチェック済である。
当初昇陥湯を処方した。倦怠感は消失した。
そもそも昇陥湯は動悸症状を伴う倦怠感にも適応があるので余裕かと思った。しかし動悸症状が残った。
経方医学において、動悸は三種類ある。
胃熱上逆、腎気衝気、そして不整脈を自覚する炙甘草湯証だ(
経方医学2p41)。
昇陥湯証は上記3つに当てはまらず、そういった意味では4番目と言えなくもない。
正確には違うのだが苦し紛れに奔豚湯加減もやってみた。
でもダメだった。
知っている方剤、病機、全滅した。
最後にもう一度昇陥湯加減に戻した。
その次の受診までの間、もう一度経方の症候分析本を含めおさらいした。しかし、やはり上記3種類に収斂されてた。
それ以外の、つまり経方意外の動悸症状の漢方治療も調べ直したが目新しい病機は見当たらない。
そして今日、その方受診して頂けなかった。
動悸症状、敗北した。
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