ZettelKastenはいつも調べたことを書き込んでいるだけだった。
実際に依存したのは初めてだ。
それはリウマチ性多発筋痛症。
決して難しい治療ではないけど、たまたま何年も治療していない病名だ。
ステロイドもどれくらい内服するのか思い出せない。
それに、話を聞く分では多分この疾患だろうけど、一度正確な情報を整理しないと、そもそも除外診断(症状は似ていて別の疾患であることを確かめるための診断)ができない。
つまり、具体的な治療方針が立てられない。
それは当直時間開始前に、患者さんの情報のみがやってきた。
そもそもうちの病院は当直で急患を受け入れる体制はとってない。
しかし例外的に当直時間に受け入れることがある。
今回院長から近医のクリニックから搬送されるので、受け入れるようにとの指示だった。
お年を召した女性、全身が痛む、炎症反応が高値で、赤沈は強く亢進。白血球数は正常。胸腹部CTでは著変ない。自己免疫疾患の結果は現時点では未着。という口頭での申し送りがあった。本人やデータ付の紹介状は勿論到着していない。
さてと。ちょっと調べてみるか。
あれ?
なんと自分のデスク周りにある手近な本を読んでも掲載しない。
この疾患初動は確かに割と簡単なイメージがある。
急いでいるとき治療法についてネットは私は禁じ手。
そこではたとひらめいた。
あ、そう言えばObsidianに以前書いたかも知れない。
その時もそういえばそんな疾患あったっけ。
忘れているなとか思って。
それで何の工夫もなくObsidianでリウマチ性多発筋痛症と引いた。
そしたら本当に知りたい情報がさっと出た。勿論除外診断を含めて。
うわお。こりゃすごい。
一瞬だった。
確かにこの永久保存版メモを作る時将来必要だと思える場合を想定した内容を残したんだった。
そのあと無事に治療を開始し、症状は翌日には消失した。
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