数年前、私は10ヶ月ほどかけて約15kgの減量に成功し、理想体重を達成した。
しばらくはその体重を維持するつもりであったが、欲が出て「筋肉をつけよう」と考えたのが運の尽きであった。体重1kgあたり2.0gのプロテインを摂取し始めたところ、途端に体重が増加に転じたのである。
焦って生活習慣を改善したが、どうしても体重が戻らない。それどころか、じわじわと増え続けていく。こうして私は、再びさまざまなダイエット法を模索することになった。
試行錯誤の末、今回の手法でようやく体重が落ち始めた。それも、驚くほど急激にである。
その具体的な方法を先に述べておこう。
「断食明けの15分間は、糖質をほぼゼロに抑えた飲み物のみを摂取する」
私の場合、16時間断食であれ、よりハードな24時間断食であれ、断食明けの最初の一口には細心の注意を払うことにした。具体的には、ボーンブロス(骨髄エキス)をお湯に溶かし、そこにMCTオイル(中鎖脂肪酸)を垂らしたスープを飲むのである。
これには明確な理由がある。16時間、あるいは24時間という絶食時間を経た身体は、飢餓状態に備えてインスリンが非常に分泌されやすい状態(インスリン感受性が高い状態)にあるからだ。
このタイミングで不用意に栄養を入れ、インスリンが過剰に分泌されれば、血糖値は下がる一方で脂肪は効率よく蓄積されてしまう。
その証拠に、昨年は体重が増えたにもかかわらず、健康診断では血糖値やHbA1cが過去最低値を記録した。つまり、摂取した栄養が「エネルギー」として使われず、インスリンの働きによって速やかに「脂肪」へと変換されていたということだ。
これまでは、食事の直前に低糖質のプロテインを摂取してから「いただきます」をしていた。糖質さえ低ければ問題ないと考えていたし、「タンパク質を十分に摂れば食欲が抑えられる」という論文も読んでいたからだ。
ところが、これを始めた途端に体重が増加した。何かがおかしいと感じ、プロテインの量を減らしたり、恐る恐る中断したりする日々が続いた。
結論として、原因はプロテインに含まれるロイシンなどのアミノ酸にあったのだろう。これらは糖質を含まないにもかかわらず、インスリンの分泌を強力に促進する性質を持っているからだ。空腹極まった断食明けにプロテインを流し込むことは、自ら太りやすいスイッチを押していたようなものである。
来月中旬には定期検診が控えている。今から標準体重まで戻すのは無理だろう。しかし、この「インスリン・コントロール」の手応えを感じつつ、少しでも良い方向で検診当日を迎えたいと考えている。


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