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内科外来で倒れ込むご婦人

漢方医学

 70歳代女性。胸が痛い。倦怠感。頭痛。咳がうまくできず、咳するとき胸を手で持ってしないと痛いと言うのが主訴。その娘は時間外休暇をとって連れてきている。

ああ、だめ、と言いながらベッドに倒れ込む。演技?というよこしまなワードが頭をかすめた。しかし素早く打ち消し、見せて欲しいと腹を見せてもらった。

経方医学の腹診でみると心下が垂直方向上方向ともかちかちとかたかった(筋性防御というわけではない。)。肋骨弓下もかちかちだ。

これは木防已湯合小陥胸湯加柴胡加減の腹証だ。

今内科外来。ゆっくりとした問診などできない。

心電図、採血、胸部CTを撮像し著変無いことを確認。治したいならしっか飲んで、と、生薬処方をした。

防已15、石膏30、桂皮15、甘草5、半夏12、栝楼仁10、栝楼根10、黄連3、黄芩15、柴胡10 分2 間7d

とした。

翌週来院。3日飲んだら効いたという。それ以降内服していないという。全ての症状が消失。咳をしても胸が痛まないと喜んでいた。また症状が起きたら残薬を飲んで漢方外来においでと説明して終了とした。

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