参俉不調という言葉は聞き慣れない。
漢方用語で脈の形状が一定しないことだ。昇陥湯の脈状の解説中にある。ずっと昔、医学衷中参西録(張錫純)を原著で読んだとき、読み飛ばしていた。記憶に残っていない。
だから、最近読んだ時、この用語は新鮮だった(医学衷中参西録を読む 2001/7/13神戸中医学研究会 訳編 医歯薬出版株式会社p153)
新鮮だけど、ほんなもんあるんかいなとも思った。
以前参俉不調に初めて出会ったときのことを紹介した。でもこれはたまたまでもうないだろうと思っていた。そうざらにはないだろうと思っていた。
今日、40歳代の方が受診され、この大気下陥証に間違いないと判断した。それでも脈状に一部弦脈があり、あれ?と思い、再度触れたら消えていた。ああ、これもやはり参俉不調なのか。本当に安定しないんだな。
これまで、脈診で弦脈があったとき、それを理由に大気下陥ではないと、ミスリードされてしまっていた可能性がある。次は、再度脈診して、再現性を確かめて、参俉不調の有無を確認すべきだと思った。
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