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忘れかけていた桂芍知母湯の威力と刺絡のコラボ

刺絡療法

個人情報保護の観点から患者像をぼかして記述しております。

関節リウマチは漢方でいうところのほぼ風湿病。私が近畿で経方医学を修行し始めた頃、まだこれと言って定まったリウマチの治療手順が示されていなかった。いや、私が知らなかっただけなのかも知れない。少なくとも私は漢方医学からリウマチを治療開始した。いやあ、良く効くものだと悦に浸っていた。

しかしその後西洋医学的なリウマチ治療の治療手順が一般的になって、というか私も知ってしまい、ああ、こちらの方が楽だなと思ってからは、別段漢方でリウマチを治さなくても良いのではと思うようになっていった。

だから、リウマチ治療は、西洋医学的治療で副作用が出てしまっている方や、どうしても漢方治療にこだわりのある方に限っていた。それと症状はリウマチに似ているが診断がつかず、鎮痛剤のみ処方されて難治の方、という方。指の関節炎という状態。これも立派な風湿病だ。その場合も漢方を振るっていた。

60歳代の方。前医でリウマチは否定。鎮痛剤のみを処方されているが一向に痛みが治まらない。そういえばこういった患者さんは久しぶりだ。そこで、桂芍知母湯加黄耆威霊仙貝母薏苡仁を処方。すると数日で痛みが消失した、と刺絡をしに来院。そこでH5F5を刺絡すると指のひっかかりが消失。右第3指が上手く屈曲ができないという。右中衝つまりH2で症状著減した。

リウマチでは無い。しかしこの治療速度はなんだろう。有り難い体験をさせて頂いた。

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