大補肺湯証と配薬を挙げる。
大补肺汤
治烦热汗出,少气不足息,口乾,耳聋,脉虚而快者方:
麦门冬五味子旋覆花各三两(一方作牡丹皮,当从)细辛一两地黄竹叶甘草各一两
右七味,以水一斗,煮取四升,温分四服,日三夜一服。
烦热汗出
熱くて汗が出ている
少气不足息
息切れしている
口乾
口が渇く
耳聋
聴力低下
脉虚而快
虚脈で頻脈。
小補肺湯と比較して目に付くのは、本証では胸痛がないことである。耳聋つまり聴力低下は腎気虚、というより腎精脱の状態を意味する(中医学講義 須藤一 著 一風堂出版p147)。よって加齢した状態を意味する可能性もあるが輔行訣全体を読んでいないので確証を得てはいない。患者さんは高齢者か性行為が重なり腎精が減量したのかもしれない。
津液不足が前提。さらに腎精脱の状態がベースにある。陰虚して胸心痛はないものの、肺が化熱している。呼吸機能は充分機能せず息切れしている。それを補おうと胃気が脉外にながれ汗が出る。陰虚のため口渇はある。腎のバックアップがないので、より胃気が強く鼓舞されるが、脈外の気により多く流れしまい脈数となる。
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