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小半夏湯、小半夏加茯苓湯の相違

漢方医学

小半夏湯は半夏生姜、それに茯苓と足すと小半夏加茯苓湯になる。

小半夏湯、小半夏加茯苓湯の関連条文は以下の通り。

黄疸病脈証并治第十五

小半夏湯

(20)黄疸病,小便色不変,欲自利,腹満而喘,不可除熱,熱除必噦。噦者,小半夏湯主之。(方見痰飲中。)

嘔吐噦逆下利病脈証并治第十七

(12)諸嘔吐,穀不得下者,小半夏湯主之。(方見痰飲中。)

(28)嘔家本渇,渇者為欲解,今反不渇,心下有支飲故也。小半夏湯主之。(『千金』云小半夏加茯苓湯。)

小半夏加茯苓湯

(28)嘔家本渇,渇者為欲解,今反不渇,心下有支飲故也。小半夏湯主之。(『千金』云小半夏加茯苓湯。)

(30)卒嘔吐,心下痞,膈間有水,眩悸者,小半夏加茯苓湯主之。

共通しているのは心下に飲があることである。心下の飲は症状以外では脈と腹診で判明する。茯苓を加えるのは支飲つまり、つかえ感があることである(黄疸病28条は千金説で良いと思う)。

茯苓のさしあたって関連した機能として胸や膈の痰湿を捌く、ということであろう。経方薬論p97)。心下に痰飲がある場合、かつつかえ感がある場合は小半夏加茯苓湯ということになる。

さて、これに陳皮と甘草が加わると二陳湯になる。二陳湯の処方条件に心下の支飲はあるのか、あるいは不要か。つまり二陳湯去茯苓でも何らかの方剤として成り立つものなのか。

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