心下を整理するうちに少し気付いたことがある。江部洋一郎の言葉で胸隔心下のイメージについてである。それはまるで風船の様な感じだという。これは素直に受け取れなかった。というのも気の概念はあくまでも温かく流れる水である。ガスではない。体にガスなどない。空気塞栓になるだろうということであった。しかし、胸膈心下は風船のようなダクトだという。それを聞いた私たちは当時それに関連した質問は投げかけた。結局空気、ダクトと洋先生は主張されているんだと理解したが、それが臨床の現場では生かされずにいた。
今心下を勉強して少し驚いているのは、少なくとも心下がガスのダクトになる状態が想定できるということだ。それは誤下誤発汗した場合、心下が空になるのだ。イメージ的には内部は陰圧を伴う。それに対して大黄、黄連でサッとま麻沸湯で気を戻す。あるいは、大貴黄連瀉心湯で清熱して気を戻す。まるで、心下から下、つまり小大腸へ気を下すイメージだ。そして、心下の周りの気を間接的にもう一度戻す。
痺れるではないか。イメージが容易ではないか。
コメント