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昇陥湯の気分証

雑記

昇陥湯解説では気分の虚について記述がある。

別に「気分」とは「フィーリング」などという意味ではなく、温病で使用される病状を表す用語である。

それにしても胸中の大気はたいしたものだ。以下の働きをする。

・全身を支持する

・諸気の網領

・肺を包み込んで支え挙げる。

・呼吸の枢機

大気下陥はこれらに影響を与えるのだ。

大気下陥を私なりに解釈すると、胸中の居と決めた大気(内気)が肺や心を支えられなくなる。その結果横隔膜上、(経方医学で言うところの膈と私は解釈)に落ちる状態を指す(医学衷中参西録を読む 単行本 神戸中医学研究会 訳編(2001)医歯薬出版株式会社p154)。結果気分が虚して多彩な症状が発生する。

この部分は経方医学はとても相性がよい。

気分について経方医学を紐解くと、気分は衛分(経方医学1p109)である。あるいは気分証とは肺の病変(経方医学1p164)としている。

これを昇陥湯証で置き換えたら、胸に充ちている大気が虚して上手く肺を浮かすことが出来ないので膈に落ち、呼吸苦などの症状を発生させる。

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