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半夏・生姜瀉心湯と甘草瀉心湯

漢方医学

 師匠日本の古典でお勧めは誰かと聞いたら、私が言い終える前に山田業広と返事をされた。

それからというもの、いつか読もうと目についた山田業広の本を何冊か購入していた。しかし実際には拾い読みするものの何となく全文を通して読むことなかった。

先日、日本東洋医学会で山田業広の経方弁(創医会)が売っていた。読み下し文を現代語訳にした文章で分かりやすい。

ぱらぱらと見ていたら、ああなるほどという箇所が幾つもある。さすが師匠が読めと勧めた本といくだけはある。

例えばタイトルについてもそうだ。

瀉心湯はなかなか味わい深い。経方医学は、経方医学4巻P205〜に掲載され、それぞれの病機の差を鑑別して解説いる。

経方弁でもそうだ。その中で先ほど目をひいたものをここに挙げる。本書では半夏・生姜瀉心湯と甘草瀉心湯の違いをそれぞれ、「胃中不和」と「胃中虚」で鑑別している。どちらも病理産物として痰飲が発生して症状を出現させる。半夏・生姜瀉心湯は胃の中の病理産物がある故の胃気不足による痰飲による病機である。一方甘草瀉心湯は繰り返す誤下により生じた胃気虚による胃気不足で生じる痰飲である(山田業広 経方弁 編訳雨宮良三 総医会p8)。

なんて感じでとっても味わい深い。これを読み終わったらまた、山田業広に再チャレンジするか。

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