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蕁麻疹になって囚われた欲望

漢方医学

実は先週から突然蕁麻疹に罹患した。

そして、サウナに入りたい欲望に駆られている。

原因はともかく、蕁麻疹の症状はやたら痒い。

まるで、内側から表面の皮膚にかゆみが出る針をチクチクと刺されるようだ。

抗アレルギーを飲んでいれば一定収まる。

それでも、つい痒くて掻爬してしまうと、湿疹になってしまう。その時はその部分にステロイドを外用する。

しかしこれまでの経過で見るとその効果は漢方治療に大きく劣る。

そうだ。これまで蕁麻疹は漢方治療でおまかせだった。以前漢方をの理解度を蕁麻疹で試すため、近畿で修行していた時は競争のように治していった。だから結構自信があった。

私自身の処方内容は胃熱を制したり、気の流れを疎絡する部分を上手に流したりと色々と手がある。

そうなると当然他の人の処方も見たくなる。だから結構多くの処方集や学会誌を色々参考にさせてもらった。

その中で不可解だったのが、透発する処方だ。痒くてしょうがない皮膚の腠理から気を出す、つまり発汗させる方意だ。

しかしどうも私はこの配薬は受け入れがたかった。痒いところに発汗させたら余計痒くなるのではないか、それも温薬でなんてやったら、逆に治らないのでは。だから避けていたのだ。それでもほとんどの蕁麻疹を治していたので不自由はしていなかった。

そんな時、私自身が人生初の蕁麻疹である。

私は自分の皮膚が赤く浮かび、猛烈に痒くなるのをじっくり観察しているうちに、ある欲望が湧いてくる。

ああ、これ、発汗したらどうなるんだろう。

そうだ、たとえばサウナなんか入って強制的に発汗させたら私ってどうなんだろうって。

サウナではなく風呂に入るともちろん猛烈に痒くなる。今までなんともなかった部位が途端に痒くなる。掻爬すると待ってましたと皮膚が盛り上がってくる。これが温熱刺激というやつか。ああ、これは胃気を抑制するために石膏を入れて、肌気の気を流すように、なんて処方を検討するだろう。でも、ここで敢えて風呂以上の温熱刺激をして発汗させたら、私ってどうなっちゃうんだろう。

そんな欲望が湧き起こってきた。震えるような、ある意味狂気のような欲望だ。

そういえば、師匠も晩年は蕁麻疹に桂枝湯(温めて発汗させる)加減を使っていたっけな。

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