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滋陰降下湯エキス剤の有効事例に思う

漢方医学

先日、ホットフラシュに滋陰降下湯エキス剤が有効であったとの、症例報告があった。

考察で、陰虚火旺に有効である、と解説していた。

現代人はとかく陰虚が多い。私の師匠や参考にしている張錫純の参西録なんかでの主張である。

滋陰降火湯は万病回春の由来で、配薬は

地黄、芍薬、当帰、天門冬、麦門冬、蒼朮、陳皮、知母、黄柏、甘草

である。滋陰剤を中心に利水、清熱剤を配している。

地黄芍薬当帰は四物湯を意識している。つまり血虚を治療対象にしている。天麦門冬は肺の陰虚。心下や胃の蒼朮陳皮は利水と言って良い。知母は滋陰剤であると同時にベクトルを下方向に向ける。黄柏は清熱しつつ燥湿させる。芍薬は胃気を腎気に降ろして補腎させる。つまるところ三焦をすべて滋陰して余分な水分を去り、乾かす。

但し、保険適応症が咳や痰であることで分かる通り、天麦門冬があるので上焦つまり肺や胸にに対する症状によく効く。ホットフラッシュにも確かに有効であろうが、それならば山茱萸などの収斂剤や山薬、玄参を足したくなる。その際は天麦門冬は不要である。また宣散薬例えば紫蘇葉を加えると咳嗽にもさらに良いだろう。結胸があれば小陥胸湯を加味してなどなど。

いずれ、これ1つで色々と加減処方を可能な良い処方で、私好みな良方である。武漢熱感染後の長引く咳嗽に、最近私も麦門冬湯エキスとともによく処方している。

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