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輔行訣各バージョン覚え書きその12

漢方医学

前回に引き続き、18個目の輔行訣のバージョンの日本語意訳を覚え書きとしてここに記す。時期が定かではないその他的な版である。時期が定かなバージョンと合わせて21個ある。

『輔行訣』王雲亭の写本(1979年以降?)

この写本は縦18.1cm、横10.6cmの大きさで、切り取った「病歴記録」のページに縦書きで書かれています。表紙を含めて30ページあり、各ページは12行、27〜32文字で構成されています。

表紙の左側には『輔行訣臓腑用薬法要』という書名があり、その右上に「筆墨千秋」という落款が、下に「王雲廷印」という印鑑が押されています。

医師の衣之鏢氏によると、「この写本は、広宗県北塘疃村に住む弟子の王雲廷が、師匠が書いたものを書き写したものです。劉世忠の写本の後に書かれたと言われています。(衣之鏢、2005年4月26日)」とのことです。

この写本は「中研本」をもとに書かれたとされており、いくつかの特徴が見られます。例えば、巻頭に「説明」があることや、金石の薬方などを含まない点などが「中研本」と共通しています。

また、この写本には張大昌氏が追記・修正した内容も含まれています。薬石七味五行互含(断片)の後に、「張師補」として大小勾陳と螣蛇の四つの薬方が記載されています。さらにこの四つの薬方の後には、張大昌氏の次の言葉が転載されています。「この本は中央医学院が校訂したものだが、私が暗唱したものだ。文章に多くの誤りがあるが、注意深く読めばわかるだろう。」(「中央医学院」は「中医研究院」の誤りです。)

この写本の最後には「五大補湯」に関する記述があり、他の写本とは共通点と相違点が見られます。

コメント:「文章に多くの誤りがあるが」という部分で脱力。恐らく殆ど参考にはできない。

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