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歩法の極意、もう一つの「気づき」

杖道

歩法はいかなる武術においても肝要である。

「そこに居ると見せかけて、実は既に居ない」。

これは幻惑でも比喩でもなく、高度な実技としての状態を指す。

過去に私が本質的だと感じた武術の全てにこの思想があり、技の中に脈づいていた。

杖道の入門時、この武術にそれは無いだろうと浅はかにも考えていた。

しかし昨年頃からその深さに気づき始め、高段者からの指導と合致するにつれ、やはり杖道にもその理(ことわり)はあると確信するに至った。

これまでに見出していたのは「繰付」における体捌きだ。太刀の鋭い打ち込みを紙一重でかわす。そして「物見」である。これも太刀に対し、瞬時に体変を行って小手を制する。

私は現在、この点を最重要課題として稽古に励んでいる。

さて、これは杖側だけの理合だろうか。

改めて考察すると、太刀側にも存在することに思い至った。

それは「太刀落」である。

杖が逆手打で頭部を狙ってくる刹那、太刀側は左足をわずかに左へ捌き、刃を立ててこれを受ける。

これらを俯瞰して理解できるのは、要となる歩法はいずれも「半歩か、それ以下」の微細な動きだということだ。

かつて繰付において、大きく足を踏み出していた頃の自分が懐かしく思える。

これからも稽古しながら気付きを待とう。

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