武術は手品の側面がある。相手に幻影を見せる。
その幻影は全てについてここでは語れない。
でも、武術と名が付くもの全てに確認出来ることがある。
それは、動作途中から既に次の動作の始まりがあるのだ。
太極拳は陳式でなくてもそれはある。昔学んだ古武術もそうだった。
その中で、杖道ではそれがないなあと思っていた。
しかし、この引落打を整理し直してはっとなった。
昨日投稿したとおり、左手が降りるのが遅いという。
だとすると他を速くするのが良い。
なら右手だろうか。
それは違う。
右手はあくまで頸部辺りまで上げるだけだ。
そこでほぼ主体的な動作は終了だ。後はただ添えるだけだ。
では早く動くのはどこだろう。
それは体幹の回転しかない。
身体の軸を意識して、相手に気付かれないように右手で杖を押し上げた後体軸を右前やや半身の状態に回転させる。するとそれにやや遅れて杖が降りる。すると下半身は自然に前に出る。つまり、上半身に先んじるのだ。そして杖先が相手に向けられる。
同時でなくていいのか。いやそもそも杖が先に出るというのは一丁目1番地で習ったことだ。
そもそも同時ではないのだ。
とても不思議な感覚だった。
あれ?そういえば合格している、左の逆手打はどうだろうか。
何と、左逆手打ちでは既にそのようにしていた。
つまり、杖を耳元まで左で持ち上げて立たせ、そこから下半身は先んじて回転、そして打ち込む。
こっちでは知らずにやってるんじゃん。
ということはこれでいいのか。
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