漢方医学 血府逐瘀湯(けっぷちくおとう)の実践 血府逐瘀湯という方剤がある。王清任の医林改錯の創薬である。とても使いやすい方剤である。経方医学として解釈しやすい。解釈し易く使いやすい故いつの間にか自分の処方に溶け込んでしまい、意識せずにいた。血府逐瘀湯と意識しながら処方した記憶は東北に戻... 2025.03.20 東洋医学漢方医学
漢方医学 胆気不足は酸棗仁が必須か 温胆湯はそもそも胆気不足のが引き起こす症状に対する方剤である。ならば、酸棗仁がはいっているのか?違う。配薬は竹筎、半夏、枳実、橘皮、茯苓、大棗、生姜、甘草であり、酸棗仁は入っていない。江部洋一郎氏の胆気不足解説に一般的な症状として不安感、不... 2025.03.18 東洋医学漢方医学
漢方医学 さしあたっての竹筎を理解 師匠が臨床的に非常に参考にしていた老中医の一人に張錫純がいる。医学哀中参西録にその理論と治験が注ぎ込まれている。近年和訳の出版が複数あり大変読みやすくなった。あらためて見ると経方医学と合い通じる部分があり、私も大変参考にさせていただいている... 2025.03.16 東洋医学漢方医学
漢方医学 竹筎は弱点 竹筎がイマイチわからない。いや、わかったつもりだった。そもそも経方医学の処方なのにわからない。経方薬論でもなぜか竹筎は記述がない。竹筎といえば竹筎温胆湯である。これは万病回春が出典で使い方は味わい深いのだけど、肝心の竹筎が良くわからない。長... 2025.03.15 東洋医学漢方医学
漢方医学 十味剉㪚は読めなかった 十味剉㪚は多分じゅうみささんと読む。たぶん。違ったらご教授して欲しい。最近真面目に日本東洋医学会誌を読み耽ることが多くなった。そこでたままたま十味剉㪚なる方剤を見当てた。線維筋痛症に有効だったという。あれ?どう読むんだろう。前見たような気が... 2025.03.13 東洋医学漢方医学
漢方医学 当帰湯を見直す 当帰湯の配薬は当帰、半夏、桂皮、厚朴、芍薬、人参、黄耆、山椒、甘草、乾姜である。大建中湯のような雰囲気があり、腹痛と腹部膨満感をともなう前提のような印象がある。実際、適応はツムラの手帳を開くと膨満感が伴っているようだ。武骨な配薬だ。経方っぽ... 2025.03.12 東洋医学漢方医学
刺絡療法 鎮痛を伝統医学で探求する 中医臨床のバックナンバー2024年9月号を読んでいたら面白い記事にひかれた。「五行理論の整形外科疾患(小阪医院 曺 桂植)」である(中医臨床2024年9月号p58-)である。以下はあくまで私が知識として活用するための、私なりの解釈である。著... 2025.03.10 刺絡療法東洋医学漢方医学
漢方医学 【漢方外来】最近動悸の方が多い 院長が循環器専門医ということもあり、最近動悸症状の紹介の方が多くなってきた。そこで、動悸症状に対する方意を整理したい。経方医学では動悸は3つのパターンがある。1)胃気の心への過剰な上昇2)腎気の心への上衝3)脈の不整時に感じるものの3種があ... 2025.03.09 東洋医学漢方医学
漢方医学 蕁麻疹になって囚われた欲望 実は先週から突然蕁麻疹に罹患した。そして、サウナに入りたい欲望に駆られている。原因はともかく、蕁麻疹の症状はやたら痒い。まるで、内側から表面の皮膚にかゆみが出る針をチクチクと刺されるようだ。抗アレルギーを飲んでいれば一定収まる。それでも、つ... 2025.03.05 東洋医学漢方医学
漢方医学 大黄と附子〜蕉窓雑話では 対訳蕉窓雑話では大黄と附子についての関係を附子瀉心湯を例に挙げて解説している(対訳蕉窓雑話 福岡・蕉窓雑話を読む会 たにぐち書店p124)。瀉心湯類は心下は柔らかい。大黄と附子を使う方剤における腹証について本書では、「背中の方にがっちりとつ... 2025.03.01 東洋医学漢方医学