毎日午前7時にブログ更新

東洋医学

東洋医学

こりスポッとの万能感がここまできた

70歳代の男性。肺気腫(COPD)で通院中である。普段からSpO2(経皮的動脈血酸素飽和度)はやや低値で推移しているが、今回は「吸気時に左肩甲骨の下辺りが痛む」との訴えがあった。診察と処置まず、患者が痛みを訴える部位を確認したが、直接的な圧...
漢方医学

葛根湯が「肩こり・背中の強ばり」に効く本当の理由 ~解剖学的深さと「運び屋」としての葛根

「風邪のひき始めには葛根湯」。これはもう、日本人の常識と言ってもよいだろう。私自身、寒気を感じる感冒の初期には、このエキス剤を短時間に連続して服用し、速やかに治すことを常としている。また、葛根湯は「肩こり」の特効薬としても知られている。特に...
情報管理

Nano Bananaで経方図を作ってもらったら

私はいつも漢方医学において、経方医学で病機や治方を考える。各臓腑の様子は独特な図で表現される。私の頭の中ではいつもこれが動画で表現されている。(経方医学4 p128より引用)勿論講演会などではアニメーションで説明することが多々ある。Goog...
漢方医学

耳鳴治療「しくじり先生」

70歳代、女性。耳鳴治療中。おかしい。耳鳴の症状に改善は見られるものの、完治には至らない。そんな折、脈診の結果が劇的に変化した。変化すること自体は良いのだが、なぜこれほどまでに「沈脈」なのだろうか。見れば、わずかに浮腫(ふしゅ)がある。本人...
漢方医学

竹筎のベクトル制御について

竹筎のベクトル制御について ―胃から肺へ、桔梗という舵取り―日常診療において、竹筎(チクジョ)は頻用する生薬の一つである。竹筎温胆湯や清肺湯など、現代の複雑な病態(特に感染症後の遷延症状やストレス疾患)において、その出番は多い。しかし、竹筎...
漢方医学

耳鳴治療における脈診と水滞の再考

これまでの私の耳鳴治療は、師匠の治験ノートにあるような「寸脈が浮いている」という所見に支えられていた。「寸脈が浮く」ということは、胃気や腎気が頭部へ突き上げている(上昇や上昇)証左である。このロジックに従い治療してきた。 しかし最近、臨床の...
漢方医学

九味檳榔湯類似方剤鑑別

前回のブログ記事「九味檳榔湯は『過去の遺物』か?」において、私はこの処方が現代人の「気滞水毒」にこそ有用であることを再認識した 。しかし、強力な武器であればあるほど、その照準(適応証)は正確でありたい。本稿では、日常診療において九味檳榔湯と...
漢方医学

九味檳榔湯は「過去の遺物」か?現代の「気滞水毒」にこそ光を当てる

かつて江戸から明治にかけて、日本国民を恐怖に陥れた国民病があった。「脚気(かっけ)」である。ビタミンB1欠乏によるこの疾患に対し、当時多くの漢方家が治療に挑んだが、その中で「脚気の特効薬」として名を馳せたのが九味檳榔湯(くみびんろうとう)で...
漢方医学

「血水同治」の二方剤加減の覚え書き

婦人科領域のみならず「血」と「水」の病態において頻用される二大処方、桂枝茯苓丸と当帰芍薬散について掘り下げてみたい。現代医学的に「駆瘀血剤」というカテゴリーで一括りにされがちな両処方だが、原典である『金匱要略』に立ち返れば、全く異なる「方意...
漢方医学

「内臓がおかしくなる」—今年最後の漢方外来に残された謎と予感

今年最後の漢方外来に、何とも不思議な症例が舞い込んだ。 患者は20歳代の女性。主訴は高血圧なのだが、その背景にある訴えが奇妙である。彼女曰く、「降圧薬を飲むと内臓がおかしくなる」のだという。詳しく問診を行えば、過去にARBやCa拮抗薬といっ...