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東洋医学

刺絡療法

刺絡の地味な波及

現在の病院に勤務し始めた頃、一度刺絡治療した看護師さん。それ以来刺絡に興味を持ち、自己採血キット購入。その後たまに症状を私に訴え、指のどこを刺したらいいか聞きに来る。頭痛吐き気倦怠感と色々だ。刺絡で症状が則消える。先日その看護師さんとたまた...
漢方医学

【漢方医学】エビデンスが成り立ちにくい理由

(リライトです)漢方医学は本来、生薬を自由に組み合わせて、患者の病機や性質に合わせて配薬する。例えば有名な葛根湯を処方したいときは葛根、桂皮、麻黄、芍薬、甘草、大棗、生姜を適切なグラム数で処方していくことになる。再診されたら症状の変化に合わ...
漢方医学

【漢方】動悸敗北

本日ついに受診されなかった。動悸の方。元々、倦怠感と動悸で受診した方であった。勿論西洋医学的な検査はチェック済である。当初昇陥湯を処方した。倦怠感は消失した。そもそも昇陥湯は動悸症状を伴う倦怠感にも適応があるので余裕かと思った。しかし動悸症...
漢方医学

副鼻腔炎で懐かしさがこみあげた

ぼかして書く。30歳代の方。副鼻腔炎とそれに伴うのか、花粉症なのかは分からない汚い鼻汁。両頬骨に強い痛みがある。耳鼻科では手術適応はないと言うことで抗菌剤(鎮痛剤の処方をしていたかは不祥)を処方されるも無効。脈は、よほど痛いのであろう、強い...
漢方医学

山椒が欲しい

山椒が欲しい。いやウナギを食べようとして、山椒がないのに気付いた訳ではない。当帰湯を重点的に見ているうち、処方したくなってきたのだ。当帰湯の構成生薬(私が採用する)は当帰、半夏、桂皮、厚朴、芍薬、人参、黄耆、山椒、甘草、乾姜である。そう。山...
漢方医学

内科外来で倒れ込むご婦人

70歳代女性。胸が痛い。倦怠感。頭痛。咳がうまくできず、咳するとき胸を手で持ってしないと痛いと言うのが主訴。その娘は時間外休暇をとって連れてきている。ああ、だめ、と言いながらベッドに倒れ込む。演技?というよこしまなワードが頭をかすめた。しか...
漢方医学

思考実験で書かれた条文とは

私は普段から傷寒論や金匱要略は多読する。勿論ただ読むわけではない。色々な読み方をする。もはや習慣化しているので何でこんなことしているんだろうと思いを巡らすとすぐに思い当たる。それが漢方の勉強方法だと師匠から習ったからだ。思えば今まで色々な読...
漢方医学

日中の頻尿の解釈にピットフォール

頻尿は外来において日常的な症状と言える。特に男性は年齢を重ねると前立腺も肥大してきて、排尿回数も増加する。現代医学では感染性尿路感染に関しては抗菌剤を用いることが多い。当たり前すぎる話だ。そしてもし感染性がない場合過活動膀胱の括りで西洋医学...
漢方医学

眩暈を自分で治療しちゃう人

ふと、思わぬところからなるほどと、知識を得るというか知見を得ることがある。いや、私の治験ではない。今日、産業医として会社に訪問。そこで伺った話。本人が特定されてしまうかも、なので少しぼかして書く。定年前の方。ある指定難病の持病をお持ちである...
漢方医学

香蘇散はマカ不思議な効き方

香蘇散エキス剤に関する知識は殆どアップデートしていなかった。20年以上前に初めて香蘇散を使った時以来、全くだ。これではWindows95からアップデートしていないようなものだ。OSとしては成り立たない。私の場合、香蘇散はお年寄りで軽い風邪の...