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ObsidianでZettelkastenを再興しようとして動かない

Obsidian

Zettelkasten(ツェッテルカステン)は、ドイツの社会学者ニクラス・ルーマン氏による情報整理および発信術である。彼はこの手法を用いてメモを整理し、数多くの書籍や論文を生み出した。

その本質はアナログであり、箱の中にメモという紙片を並べていくというシンプルなものだ。具体的な方法については多くの先達が解説しているため、ここでは割愛する。

私はその技法にあやかろうと、多くの文献や記事を読み漁り、Obsidianへの導入を試みた。書籍『Take Notes!』を参考にし、より本来の方法に忠実であろうと、メモのタイトルにナンバリング(採番)を施すことにした。これは、例えばテーマに沿ったメモが「1、2、3、4」と並んでいる際、新しいメモを「2」と「3」の間に挿入する場合、そのナンバーを「2a」とするような手法である。

当初、私はこれに熱中し、ある種の優越感に浸っていた。Obsidianなどのデジタルツールで、このナンバリングまで実践している先達は、少なくとも私が調べた範囲では見当たらなかったからだ。「自分こそが真にルーマン氏のやり方を実践している」という自負があった。

しかし、ほどなくして挫折した。このナンバリング作業が極めて煩わしくなったのだ。そして、いつの間にかObsidianにメモを残さなくなってしまった。せっかく得た知識も記録されずに消え去り、「勉強してもどうせ霧散してしまう」という虚無感に襲われた。結果、とりあえずの避難先としてCosense(Scrapbox)に放り込むだけとなった。

ObsidianであれCosenseであれ、そこから何らかの成果物が生まれることはほとんどなく、ただ知識を蓄積する一方であった。それはObsidianのデータをGoogle Driveに移した後も変わらなかった。もはやナンバリングをする気力はない。しかし、既存のObsidianに溜まった「永久保存ノート」のファイル名には、かつてのナンバリングが残ったままだ。不要とは思いつつも削除する決心がつかず、結局、思考も作業も停滞するばかりであった。

そんな折、YouTubeでGoogle Driveの機能解説を何気なく眺めていて、ふと気づいた。「もしかしたら、Google Drive単体でZettelkastenが実現できるのではないか」と。

 

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