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断食(間欠的)とカロリー制限食、どちらが効果的?

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先日、ある医師向けの有名ポータルサイトで、興味深い論文の要約を見つけました。

「Intermittent fasting strategies and their effects on body weight and other cardiometabolic risk factors(間欠的断食戦略と体重およびその他の心臓代謝リスク因子への影響)」というタイトルの、減量効果を主題とした研究です。

この記事を読んだ医師は、「短期的な効果は断食の方が優れているが、長期的にはどちらも効果に差がないため、どちらを選んでも良い」という趣旨で結論づけていました。多忙な医師たちは、この要約を鵜呑みにしてしまうかもしれません。しかし、本当にそうでしょうか?

私は、この結論にもう少し続きを加えたいと思います。

この研究は、間欠的断食(alternate day fasting, time restricted eating, whole day fasting)と、連続的なカロリー制限(continuous energy restriction)、そして好きなだけ食べてよい(ad-libitum)の3つの食事法を比較しています。

特に注目すべきは、間欠的断食グループの食事内容です。一部の断食戦略では、断食時間以外は無制限に(ad-libitum)食事を摂ってよいというプロトコルが含まれています。この研究の結論として、短期間の試験では、間欠的断食の中でも「隔日断食」(alternate day fasting)が、カロリー制限食と比較してわずかではありますが、体重減少において優位性を示しました 。さらに、すべての断食戦略とカロリー制限食は、好きなだけ食べてよい食事(ad-libitum)と比較して、体重を減少させる効果があることが分かりました 

つまり、論文の内容をよく読み解くと、24時間365日カロリーを制限する食事法と、断食時間以外は自由に食事ができる断食法が、少なくとも同等の体重減少効果をもたらす可能性がある、ということを示唆しているのです。

これは、私たちがこれまで持っていたダイエットの常識を覆す、非常に重要な事実です。常にカロリーを気にしながら生活するのと、食べる時間を意識するだけで良いのとでは、どちらが続けやすいでしょうか?

断食のメリットは体重減少だけではない

さらに、この論文では言及されていませんが、断食には体重減少以外のメリットも期待されています。

断食状態が脂肪の利用を促し、インスリン感受性を改善させ、炎症や酸化ストレスを軽減することが示唆されています。また、断食によってmTOR経路が抑制されることで、細胞のオートファジー(自食作用)が促進され、これが長寿につながるという可能性も指摘されています。つまり断食が単なる体重管理を超えた健康効果をもたらす可能性を示しています。

この論文一つをもって、「間欠的断食は、連続的なカロリー制限に勝るとも劣らない食事法である」という説得力のある根拠が得られたと感じています。

そして加えたい話は以下の通りです。

私は結局食いしん坊です。たっくさん食べたい。そんな人たちはカロリー制限を365日毎日続けるのは地獄。でも、食べれるとき腹一杯食べれるなら、それが有効ならばこれほど良い話はないとおもうのです。

でも、隔日断食はちょっと厳しいな。

 

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