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ぎっくり腰がくれた、漢方と鍼灸への新たな扉

刺絡療法

 来月、漢方医の先生方の前で、私がどのようにして漢方を身につけていったのかをお話しする機会を頂いた。そのスライドを作成しているうちに、ふと、私が鍼灸にも深くのめり込むようになった、ある決定的なきっかけを思い出した。


 

突然のぎっくり腰、そして師匠の「鍼」

 

それは、私がまだ漢方を学び始めたばかりの頃、突然襲われた「ぎっくり腰」であった。経験した者ならわかると思うが、あの激痛は本当に辛いものだ。身動き一つ取るのも大変で、どうしようかと途方に暮れていた。

そんな時、私の漢方の師匠が、驚くべき方法で私を救ってくれたのだ。ぎっくり腰の症状はにあった。しかし、師匠はその腰には一切触れず、私の手の甲にある「腰腿点(ようたいてん)」というツボに鍼を刺した。半信半疑なんて思う余裕はなく、とにかく痛みから逃れたかった。


 

鍼が繋いだ、漢方と鍼灸への確信

 

腰の症状が、西洋医学的な視点からは全く証明できるものではないものの、あっという間に治ってしまった。その場で普通に立ち上がることができ、歩くこともできた。あの時の感動と衝撃は、今でも忘れられない。

この経験は、私にとって本当に大きな転機となった。漢方だけでなく、鍼灸という東洋医学の奥深さと即効性に、心底魅了されたのだ。腰の症状が手の甲のツボで治るという鍼灸の技術に、私は憧れを抱くようになった。

この出来事がなければ、今の私はなかったかもしれない。


 

漢方と鍼灸、相補的な治療法への探求

 

その後、私は幾度となく師匠が患者さんに鍼を打つところを見ることがあった。もちろん、私自身も鍼の打ち方を習った。これらの鍼治療は、経方医学とは無関係に対応していたのが印象的だ。

この経験を通して、私は改めて、東洋医学が持つ無限の可能性と、患者の苦しみに寄り添い、真に癒しをもたらすことの重要性を痛感した。いつか師匠を超えるためにも、漢方と鍼灸を相互補完的に使うような方法を模索していくきっかけとなった。

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