患者さんの特定を避けるため背景をぼかして記述します。
50歳代の方。
匂いが強く感じてしまうという方が受診した。
武漢熱後嗅覚が落ちるとは聞いたことがあるが、強くなるってことはあるだろうか。
なんてことを考えているとさらに次の症状をおっしゃってきた。
唾液がいっぱい出て色々な味がするのだという。受診時は特に辛い味が出ている。
唾液の性状はサラサラか普通。粘っこくはない。
私は漢方処方を躊躇した。
ここでどんな良い処方をしてもとても、匂いの影響でとてもじゃないけど飲めた者では無いであろう。
そこで刺絡をすることになった。
嗅覚が強くなるとは恐らく副交感神経の亢進。
辛い味?
五行理論で五味の辛??
いやその方向性は混乱をきたすだけだ。
やはり副交感神経の亢進と判断。
両H5F5症状が改善した。
嗅覚というより、解剖学的に、位置的な関連経絡と判断して(変な表現ですみません)両F6。
症状著減。なんと酒精綿の匂いもしないという状態。
辛い味は消えた。
本人も驚いた顔をして、そして嬉しそうに帰って行った。
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