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温剤と清熱剤が混じるとどっちが勝ち??

雑記

 漢方を処方するにあたり、初心者は冷えていたら温め、熱かったら冷やすなどともっともらしい理屈を習う。処方をしているうちにどうやらそうでないことに何度もぶち当たる。冷え症に冷やす薬処方する事も度々あるし、発熱する者に温補することがある。

1つの方剤のなかに加温、清熱が混じるのはよくある。しかしたった3剤にそれが混合するとさすがに戸惑う。

大黄附子湯という方剤がある。

一度も使ったことがない。

配薬は大黄、附子、細辛の三剤と単純である。

大黄は清熱剤、附子、細辛は温剤だ。配薬の数は温剤の勝ち。

金匱要略

満寒疝宿食病脈証并治第十

(15)脇下偏痛,発熱,其脈緊弦,此寒也,以温薬下之,宜大黄附子湯。

経方医学6p45に解説がある。張仲景もこの方剤を温薬と呼んでいる。条文に「温薬をもってこれを下す」とあるのが根拠である。

しかし大黄はバリバリな清熱剤だ。仲景は何故これに何故わざわざ温薬(温剤)と名付けたのか。名付けなくて、「以温薬下之」を省き、単に「宜大黄附子湯」で良かったはずなのに。

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