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漢方医学

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舌診の解釈@蕉窓雑話

蕉窓雑話を読み進めるうちに舌診についての記述があった。舌診で得られる限界は世間で思われているより少ない。というか他の診察と組み合わせると舌の所見が矛盾することが結構あったりする。だから、胃熱で舌苔が剥がれた状態は別として、ほとんど密かに参考...
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和田東郭は経方医なのか

私の記憶が正しければ、和田東郭は折衷派。古方も後世派の真ん中という、わかったようでわからない認識でいた。蕉窓雑話を読み進めるうちに、何ともうれしさがこみ上げてくる文章にあたった。(前略)できるだけ古方中から探し、どうしても古方では治療できな...
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6種類の漢方を飲む人

詳細はぼかして書いております。多くの愁訴を、つまり訴えを持つ方が受診した。もちろん漢方処方を希望されていた。これまでも漢方を飲んでいたと言う。そこでお薬手帳を見せてもらった。三カ所の医療機関からそれぞれ2種類ずつ漢方エキス製剤が処方されてい...
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蕉窓雑話(しょうそうざつわ)読み始めて

蕉窓雑話とは江戸期漢方の臨床家和田東郭の談話が弟子たちによりまとめられた全104話からなる書籍。いや、読んでいなかった。敬遠していた。細かいコツのようなことがまとまり無く書かれていて咀嚼しがたい気分でいたからだ。近年Cosenseを得てこの...
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経方医学における胃を整理

胃は中腔臓器である。中はスカスカである。管である。その中腔に食物が入るイメージは西洋医学と差はない。経方医学の図を見ると心下から胃へ線が伸びる。心下から胃へ繋がり、「何かが繋がっている」んだ。ここら辺が何か、混乱していた。還流された気津とし...
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小半夏湯、小半夏加茯苓湯の相違

小半夏湯は半夏生姜、それに茯苓と足すと小半夏加茯苓湯になる。小半夏湯、小半夏加茯苓湯の関連条文は以下の通り。黄疸病脈証并治第十五小半夏湯(20)黄疸病,小便色不変,欲自利,腹満而喘,不可除熱,熱除必噦。噦者,小半夏湯主之。(方見痰飲中。)嘔...
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昇陥湯、補中益気湯の適応

倦怠感がある方に処方する場合、代表処方として補中益気湯(エキス剤)、そして同じような系統で昇陥湯(しょうかんとう)がある。倦怠感症状に着目すると、補中益気湯は中気下陥(胃脾の気が虚することで起こる倦怠感)、昇陥湯は大気下陥(肺が虚して下がる...
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倦怠感の子供

(内容を少しぼかして書きます)黄耆建中湯は無効、脈証は従来の適応に合致せずも昇陥湯加杜仲で症状改善。但し7日間で処方し、受診日は父親が、その後本人が発熱したため、さらに受診日を一週間程度延期した。既に私の処方薬は底をついていた。しかしその間...
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漢方の「証」にこだわるべきか?──エキス剤処方の限界と矛盾

「証は?」と問われた経験から学ぶ、四診の本質と漢方エキス剤の限界。病名漢方は本当にダメなのか?
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漢方で肩こりを改善?二陳湯の可能性を探る

肩こりの治療には、葛根や葛根加朮附湯がよく用いられ、また鍼灸やマッサージも一般的である。実際、師匠も肩こりを訴える患者には葛根を配薬することが多く、修行時代には漢方単独での効果に疑問を抱くことがあった。ところが、東北に戻ってから、例外的に*...