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眠れぬ痛みに耐えかねた左坐骨神経痛

漢方医学

 不眠、倦怠感で患者が受診した。下肢が痛むため、当院、そして他院の整形外科も受診していた。

 下肢が痛むので臥位(仰向け状態のこと)になれず、座って寝ていたという。その結果、不眠と倦怠感が出現。さらに、ずっと座って寝ているため尻が痛くなり、訳が分からないとのことである。

 整形外科ではNSAIDsとプレガバリンが処方されたものの、無効であった。

 「こりスポッと」で対応しようかと寝かせて患部を診察しようとしたところ、その体勢がとても辛く、苦悶の表情であった。疼痛部位を探ると、臀部の太陽経に沿った痛みである。

「ああ、これは多分坐骨神経痛だな」と判断した。いや実際そうなのかは整形外科医ではないので分からない。

 そして急遽、刺絡(しらく)を行うこととした。

 左のH6F4を井穴刺絡し、ガーゼで30滴絞る。途端に楽になったようで、患者さんは驚いていた。

 右側も刺絡したところ、違和感が残存するとのことであった。

 ならばと、さらにF4のみ30滴追加して絞った。

 すると症状は完全に消失した。

 患者が「整形には行かなくて良かったんですね」と、私への問いとも独り言ともつかない言葉を繰り返していたのが印象的であった。

 

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