何年かぶりに「東医雑録(山本巌著)」に目を通すこととした。
以前スコトーマにになっていて気づかなかったこともあるいは、フォーカスされるかもしれない。
同書p7に面白い表現があった。引用する。
徹しきって体得すること
書画、刀剣、骨董の真贋の鑑定もやはり似ていると思う。鑑別に対する、口訣なども色々がるが、結局はこれを見分ける心眼を養うことである。
術をみがき、感を養うには(先天的なものは致し方ないが)、事実について、おろそかにせず、心をこめて、反復練習し、これを把もうと努力することである。(以下略)
そうなのだ。
漢方は、そして恐らく鍼灸も事実に基づき徹することで初めて見えてくることがある。
いつかできるわけではない。
効いたからすごい。
効かなかったら本気で考えてなかったからと言い訳してしまう。
本気で当たり前に効くのだという前提で処方し、効くも効かないも事実を受け止める。
徹するとはそういうことだ。
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