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漢方医学

その腹痛寒さにつき

とても寒くなってきた。冬期の急激な冷え込みに伴い、激しい腹痛や機能不全を呈する「寒疝(かんせん)」の症例に気を配る必要がある。 唐代の医学全書『外台秘要方』には、寒疝が「生命に関わる強烈な冷えの凝集」として定義され、陽気を回復させることの重...
漢方医学

COVID-19後の「死ぬほどだるい」倦怠感に、なぜ補気剤が効かないのか――「ガス欠の車」と四逆湯類

COVID-19のパンデミック以降、外来で増えている訴えの一つに、尋常ではないレベルの「倦怠感」がある。「だるくて風呂にも入れない」「一日中、横になっていても回復しない」「動こうとすると、鉛のように体が重い」こうした症状に対し、一般的には『...
漢方医学

大気下陥における数脈の機序―肺の虚と胃気の鼓舞

今回の経方医学研究会での発表において、肝になる部分はここだろう。 小児の倦怠感の症例。数脈(さくみゃく)下において脈状が定まらない状態を「参伍不調(さんごふちょう)」と捉えた。症状とこの参伍不調から「大気下陥(たいきげかん)」の適応と判断し...
漢方医学

【症例検討】チック症状:煎じ薬なら

先日、東洋医学学会誌にて非常に興味深い症例報告を拝読した。 西洋医学的な薬物療法で改善しなかった「持続性チック(口や瞼が勝手に動く)」に対し、漢方のエキス製剤を駆使して著効を得たという報告である。 治療された先生の弁証(診断)と、エキス剤の...
漢方医学

弦脈の強弱で鑑別可能か

弦脈は当たり前に現れるので厄介である。例えば肝陰虚と腎陰虚。この二つの鑑別をどうすれば良いか。特に、脈状における鑑別ポイントはあるのか。教科書的な鑑別としては、本来「腎陰虚に弦脈(げんみゃく)はない」とされる。しかし、実際は脈証だけで決める...
杖道

【杖道】褒められ慣れていない私、疑惑の3連発

杖道の打ち込みの稽古中のことでした。いつものように少し遅れて稽古に合流した私は、すぐに打ち込みの練習から参加しました。打ち込みというのは、引落打、逆手打、突外打だけをひたすら繰り返す基本の稽古です。太刀を杖で上から擦り落とす……。この技につ...
健康増進

一目惚れマクラ

今日は抱き枕を探し回った。その結果これにした。こういうのは実際に試用してみないと分からない。ぐっすり寝るぞ!
雑記

十分使ったと思う

これ、何だと思う?よれよれの抱き枕。もう10年以上使っている。ビーズが入っているタイプ。いや、漏れてはいない。でも、もうよれよれ。そろそろ新しいのを買おう。ネットでは色々と出ているけど、やっぱり実際触って確かめて買いたい
漢方医学

【脈診】お見通し

「あれ? 喉、乾いてますね?」 「はい。乾いてます。先生は何でもお見通しなんですね」 診察中、以前の脈と変化があったため尋ねたところ、そんな返事が返ってきた。以前の私は、脈診だけで次々と症状を言い当てる先生を見て「すごいな」と思っていた。 ...
漢方医学

『輔行訣』探求、新たな段階へ!〜注釈を排し、本文に宿る「湯液経」の真髄を探る

『輔行訣』の解説記事、心臓病(心病)に関する更新が滞ってしまい、申し訳ありません。 医学古典の探求は、まるで砂を掴むような作業です。渾然とした膨大な文献を読み込み、手に握って開いてみると、確からしいことは指の間からサラサラとこぼれ落ちていき...