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漢方医学

漢方医学

慢性動脈閉塞症の刺絡知見

元々慢性動脈閉塞症(ASO)を治療中の方であった。 下肢の冷え、痺れ、痛みが強い。 最近症状が増悪したとのことで脈波(血流のスクリーニング)をみたところ確かに以前より悪い。 そこで総合病院の血管外科に紹介した。 これまでの薬物療法では症状が...
漢方医学

呉茱萸湯エキスにやられた

吐き気と後頭部痛の方。傍証としては腹部から背部にかけての痛みがある。さらに膝に違和感。 まずは西洋医学と画像や採血検査で異常がないことを確認。 対症療法でいこうとごく普通の制吐剤、鎮静剤を処方。 治らないと言われ、刺絡治療で諸症状消失。 そ...
刺絡療法

忘れかけていた桂芍知母湯の威力と刺絡のコラボ

個人情報保護の観点から患者像をぼかして記述しております。 関節リウマチは漢方でいうところのほぼ風湿病。私が近畿で経方医学を修行し始めた頃、まだこれと言って定まったリウマチの治療手順が示されていなかった。いや、私が知らなかっただけなのかも知れ...
漢方医学

経方医学の下方向の気の流れ

経方医学におけ下方向の気の流れは2つ。 それは粛降と分別だ。粛降は肺気が吸気時に気を降ろす(経方医学1 江部洋一郎 東洋学術出版社p31)。 これには2つある。 ・第1粛降: 肺から心下 ・第2粛降: 心下から大腸、膀胱 粛降の病機としては...
雑記

【医学哀中参西録】従竜湯を経方医学で読む

まずは条文から。 従竜湯 外感痰喘を治療し、小青竜湯を服して病が全快せず。あるいは治っても再発する場合は従竜湯を継服する。 龍骨1両、牡蛎1両、芍薬5銭、半夏4銭、紫蘇子4銭、牛蒡子3銭、発熱時石膏数銭から1両1)。 従竜湯とは小青竜湯後に...
雑記

耳鳴治療予習覚え書き

お年を召した方の耳鳴2人受診予定。 耳鳴治療は久しぶりなので師匠のノートや中医臨床本(今日中医耳鼻喉科 王永炎ら总主編 人民衛生出版社2001年)で予習。以下のページは中医臨床本からの参照ページ。 耳鳴には風熱侵襲証、痰火鬱結証、腎精虧損証...
漢方医学

白虎湯類喘の喘証は新しい?

傷寒雑病論において、喘を治療するような白虎湯類の条文はない。輔行訣にも同様にない。 とりあえず手持ちの医案集を検索するも見つけられなかった。 だから医学哀中参西録で初めて、白虎湯類で喘を治療する証にであったことになる。 もう少し石膏つながり...
雑記

医学哀中参西録の小青竜湯とその加減を経方医学で読む2

前篇はこちら。「喘」の配薬シリーズでその中に小青竜湯加減が含まれている構造だ。その喘の症状定義は気管支喘息に限定されていない。もっとひろく、ぜーぜーいう症状を指す。 そして、一貫して麻黄を去ることを主張している。宣散薬は桂皮のみだ。確かに呼...
漢方医学

医学哀中参西録の小青竜湯とその加減を経方医学で読む

張錫純(医学哀中参西録)のいうところの小青竜湯とその加減方、あるいは類似した病機の創成された方剤について 経方医学で読み解く試みをする。 その加減は張錫純の小青竜湯の解釈の上に成り立つ。そしてその加減そして方剤が有効であるという前提がある。...
雑記

輔行訣を経方医学で解説した本はどこにもないのだから

これまで経方医学は幾度も読んだつもりだった。また師匠の指示と指導で傷寒雑病論を高速で何度も通読した。最高速度は傷寒論一日、金匱要略は2日で通読できた。その度ごとに書込メモは増えていきった。一方本はというと耐えられないようで、乱丁して、ぼろぼ...